弁護士・法務の職務経歴書:登録、取扱分野、案件、記入例
弁護士と企業法務の職務経歴書の書き方を解説します。弁護士登録と修習期、取扱分野、守秘義務を守った案件の書き方、応募先との接点の示し方を、例文と記入例で紹介します。
弁護士や法務の職務経歴書では、登録の有無と年次、取り扱ってきた分野、案件の種類と規模、自分の役割を最初に明確にします。法務の職務経歴書は 2 枚以内にまとめ、実績には数字を入れて客観性を持たせ、詳しい内容は面接で話すのが効果的です。見出しを分け、読み手が強みをすぐに把握できる構成にしましょう。この記事では、法律事務所の弁護士、企業内弁護士、法務担当者、パラリーガル、司法修習生に向けて、守秘義務を守った修正例と記入例を紹介します。
登録と資格を最初に
弁護士の場合は、所属弁護士会、登録年、修習期を書きます。弁護士資格がない法務担当者は、担当業務と関連資格を明記し、弁護士と誤解されないようにします。法律事務所からの転職でも、海外資格があれば管轄と取得年を添えましょう。
修正前:法律全般に精通しています。
修正後:弁護士(第一東京弁護士会、2020 年登録、第 72 期)。企業法務の法律事務所で 5 年、M&A と労働法務を中心に担当。
- 登録:所属弁護士会、登録年、修習期。
- 海外資格:ニューヨーク州弁護士など、管轄と年。
- 法務担当者:ビジネス実務法務検定、知的財産管理技能検定など。
- 学歴:法学部、法科大学院、LL.M.。
- 語学:TOEIC スコア、英文契約の経験。
取扱分野を絞る
「企業法務全般」だけでは強みが見えません。面接で説明できる分野を選び、応募先に合わせて並べましょう。業務が混在している場合は、「M&A 6 割、労働 3 割、一般企業法務 1 割」のように割合を示すと伝わりやすくなります。
守秘義務を守って案件を書く
機密情報は書きません。公開情報でない案件や許可のない案件は、「国内ソフトウェア企業」のように匿名化します。そのうえで、種類、おおよその規模、役割、結果を示しましょう。成果の書き方も参考にしてください。次の例は説明用です。
修正前:M&A 案件を担当。
修正後:国内ソフトウェア企業の売却案件(約 50 億円)で法務 DD の取りまとめと契約書のドラフトを担当し、専門家 6 名と連携して 10 週間の予定どおりに完了。
修正前:訴訟を担当。
修正後:労働紛争を中心に年間約 40 件を担当。交渉、労働審判、訴訟まで主任として対応。
修正前:契約書のレビューを担当。
修正後:従業員 200 名の SaaS 企業で唯一の法務担当として月約 80 件の契約をレビュー。ひな形と審査基準を整備し、標準契約の審査期間を 8 日から 3 日に短縮。
修正前:コンプライアンスを担当。
修正後:個人情報保護法への対応を 4 部門で主導し、従業員 120 名に研修を実施。
勝訴率の記載には注意しましょう。案件の選び方に左右され、誤解を招くおそれがあります。難しさ、役割、結果を説明するほうが信頼されます。
応募先との接点を示す
事務所か事業会社かで、見られる点は異なります。応募先の事業と自分の経験の接点を探し、前面に出しましょう。
- 法律事務所:取扱分野、案件の規模、語学、後輩の指導。
- 事業会社:事業理解、部門との連携、リスク判断、外部弁護士の管理。
- 上場企業:株主総会、開示、内部統制、コーポレートガバナンス。
- スタートアップ:資金調達、新規事業の法的検討、利用規約、少人数での幅広い対応。
求人の言葉を事実の範囲で使いましょう。業界別キーワードと ATS チェックツールが参考になります。
司法修習生、若手、未経験の方
学歴、司法試験の合格年、修習の状況、インターンや法律事務所でのアルバイトを書きます。リサーチ、書面の起案、期日への同行など、実際に行ったことを具体的に示しましょう。法務未経験の方は、営業や管理部門で扱った契約、社内規程、コンプライアンス活動を書くと接点になります。キャリアチェンジの解説も参考になります。
短い記入例
人物と数字は架空ですが、形式は応用できます。
職務要約:企業法務の法律事務所で 5 年の経験があります。M&A と労働法務を中心に担当し、事業会社の視点で実務的な助言を行ってきました。第一東京弁護士会所属(2020 年登録)。
2020 年 12 月〜現在 サンプル法律事務所 アソシエイト。国内ソフトウェア企業の売却案件(約 50 億円)で法務 DD を取りまとめ。労働紛争を年間約 40 件担当。修習生 2 名を指導。
学歴:法科大学院修了(2018 年)。司法試験合格(2018 年)。語学:TOEIC 880 点、英文契約のレビュー経験あり。
よくある失敗
- 弁護士資格がないのに誤解を招く書き方をする。
- 所属弁護士会や登録年を書かない。
- 依頼者名や機密情報を書く。
- 補助した案件を主担当のように書く。
- 分野を並べるだけで深さが見えない。
- 誤字や日付の不一致を残す。
まとめ
提出前に、登録、取扱分野、匿名化した案件 3 件が 1 枚目で読み取れるかを確認しましょう。そのうえで応募先との接点を強調します。応募書類の基本も役立ちます。
CV Analyz で弁護士・法務の職務経歴書を改善しましょう。業務内容を、応募先と対象国に合わせた明確な成果に書き直し、ご提供の事実だけを使います。
今すぐ履歴書を改善よくある質問
最初に何を書きますか?
登録の状況、年次、主な取扱分野を職務要約にまとめます。
何ページがよいですか?
2 枚以内が目安です。
依頼者名は書けますか?
公開情報か許可がある場合に限ります。それ以外は匿名化します。
勝訴率は書きますか?
通常は書かず、難しさ、役割、結果を説明します。