オーバースペックと言われたら?管理職から現場へ応募するときの職務経歴書と面接の答え方
役職や学歴を隠さず、応募先に関係の薄い部分を圧縮します。管理職から現場へ移る理由の書き方、年収や年下の上司についての答え方を例文付きで解説します。
経験より低いポジションに応募するときも、役職名、在籍期間、学歴はそのまま正確に書きます。変えるのは書く分量と順番です。応募先に関係の薄い部分を圧縮し、必要な実務経験を前に出し、職務要約でなぜ今この仕事を希望するのかを述べましょう。オーバースペックという言葉の裏には、多くの場合、口に出されない懸念があります。希望年収が予算を超えるのでは、物足りなくてすぐ辞めるのでは、上司や周囲とのバランスが取りにくいのでは、という点です。
企業が見送る理由を知る
転職メディアの記事には、優秀でも現職社員とのバランスから見送る例や、入社後に上司になる面接官が自分の立場を心配する例が紹介されています。ただし、いずれも経験談が中心で、頻度を示す統計は確認できませんでした。また、本当の理由がオーバースペックなのかは応募者には分からないことも多いものです。書類で落ちた場合は、分量、応募職種との関連、希望年収の書き方も見直しましょう。
変えてよいこと、変えてはいけないこと
- 変えてよい:古いマネジメント経験を2行にまとめる。経営会議への報告など応募先にない業務を省く。実務スキルを先に書く。関係の薄い研修を省く。
- 変えてはいけない:課長を担当者と書く。在籍期間を動かす。学位を尋ねられて否定する。
- 履歴書:職歴と学歴は原則として省略しません。職務経歴書は形式が自由な分、分量を調整できます。
海外の解説には職歴を削る方法や、スキル中心で時系列を隠す方法を勧めるものもありますが、日本の選考では履歴書と照合されるので、そのまま使うのはおすすめしません。A4で1〜2枚を基本にまとめるとよいとする解説が多く、関係の薄い経歴を圧縮することは問題ありません。経験をどう選ぶかは求人に合わせた書き方も参考にしてください。
直す前と直した後
架空の例です。経理部長が経理実務の担当職に応募します。
修正前:経理部長。部下12名のマネジメント、財務戦略の立案、金融機関との交渉、取締役会への報告を担当。
修正後:経理部長(部下12名)。繁忙期には月次決算と銀行照合を自ら実施。子会社3社の消費税申告を確認し、月次決算の日数を10日から6日に短縮。
役職も部下の数も変えていません。実務の部分を前に出しただけです。もちろん、実際に担当した内容だけを書いてください。実務から長く離れているなら、それを隠さず、どう学び直しているかを添えましょう。
職務要約で理由を伝える
オーバースペックという言葉を自分で使う必要はありません。希望と理由を簡潔に述べます。架空の例です。
- 現場に戻る:開発チームを5年間統括してきましたが、今後は設計と実装に専念し、技術者として貢献したいと考えています。
- 勤務地や家族の事情:家族の事情で福岡に転居しました。出張の少ない環境で、15年の営業経験を活かしたいと考えています。
- 異業種へ:教員として9年勤務し、企業研修の分野に移るため、研修コーディネーター職を希望しています。詳しくは未経験分野への転職をご覧ください。
「どんな仕事でも構いません」は避けましょう。米国のキャリアカウンセラー Robin Ryan も、ジョージタウン大学法科大学院のサイトに掲載された記事で、この言い方は逆効果だと指摘しています。企業が求めているのは、その仕事を望む人です。
希望年収の書き方
履歴書の本人希望欄には「貴社規定に従います」と書くのが一般的ですが、年収を下げてもよいのであれば、面接で伝えると懸念が和らぎます。例:前職の年収にはこだわっておらず、今回の職務の水準で考えています。ただし、本当に生活できる額かどうかを確認してから言いましょう。無理をして入社し、すぐ転職すれば、企業の心配どおりになってしまいます。
面接での答え方
- オーバースペックと言われたら:具体的にどの点をご懸念でしょうかと尋ね、その点に答えます。
- 物足りないのではと聞かれたら:この仕事の中で自分が取り組みたい日常業務を3つ挙げます。
- 年下の上司について聞かれたら:年齢より役割で考えており、まず御社のやり方を学びたいと伝えます。
- 将来の上司が面接官のとき:部門の運営について意見するより、何を期待されているかを尋ねます。
- 自分の強み:立ち上がりが早く、日々の指導があまり必要ない点を伝えます。
応募する前に確かめたいこと
本当にこの仕事がしたいのか、今の職場を離れたいだけなのかを考えましょう。給与は長く続けられる水準か、将来また役職に戻る道はあるのかも確認します。会社によっては社内異動や昇進に一定の期間を設けていることがあります。
海外で働く場合
海外に移ると、経験を活かせない職から始めることは珍しくありません。OECDは、加盟国で就業している高学歴の移民の約3分の1が、形式上、学歴より低い仕事に就いているとしています。外国の学位を持つ人、難民、到着して間もない人では、さらに高くなります。資格認定や語学学習が実際に進んでいるなら書きましょう。詳しくは移住者向けの書き方をご覧ください。
見送りが続くとき
フィードバックをもらえるなら依頼しましょう。この言葉の裏に年齢など別の理由があることも考えられます。同じ理由で見送りが続くなら、さらに下の職位を狙うより、専門職や、複数の役割を担う人を求める中小企業など、中間の目標を試すのも一つの方法です。
CV Analyzでできること
希望の職種と国を入力すると、職務経歴と要約をそれに合わせて書き直します。使うのは入力された事実だけです。役職を下げることも、転職理由を作ることもありません。理由はご自身で入力し、圧縮した部分で空白が生じていないか確認してください。
CV Analyz で職務経歴書を改善しましょう。業務内容を明確な成果に整え、希望の職種と国に合わせます。使うのはあなたが入力した情報だけです。
今すぐ履歴書を改善よくある質問
オーバースペックで落とされないためには?
確実な方法はありません。求人に合わせた職務経歴書、明確な理由、職務に合った希望年収が役立ちます。
経歴を省略してもいいですか?
履歴書の職歴と学歴は原則として省略しません。職務経歴書では、関係の薄い部分を簡潔にまとめられます。
役職を低く書いてもいいですか?
いいえ。役職名は正確に書き、その下に書く内容を調整します。
キャリアダウンは不利ですか?
理由が明確で、仕事内容への意欲を示せれば、不利とは限りません。給与や今後の道も確認しましょう。